久しぶりに叔母さんから電話がかかってきて、
淋しい・・という。
子供もいないし・・、姉妹も叔母が末っ子なので、最後に残ってしまった。
一番仲の良い姉は施設に入所し、電話もかけてくるな、施設にも来るな。
葬式も連絡はしないという。
そりゃあ淋しいわね。
だって、そのお姉さんとは毎日長電話をしていて、叔母の所へ電話がちっとも通じないから、NTTに受話器が上がっているんじゃないでしょうか、と、連絡してしまったくらいだもの。
私と言えば、いつの間にか自分も歳を取ってしまって、人の面倒を見る元気が無くなった。
実際に何かしてあげられる力が無い。
叔母は言う。
買い物も自分では車に乗れない(乗れても、もう危ない・・)。
体調が悪くて、大きな病院へ紹介状を貰っても通えない。
重い物が持てない。
ゴミ出しができない・・・
喋る相手がいない・・・
どれも分かるけれど、打つ手がない。
今、叔母は要支援1だそうだが、ゴミ捨てと掃除にヘルパーさんが入っている。
それだけでもツイている。
だって、私の頃には、財政不足で支援ではヘルパーさんが付いてもらえない気がする。
しかし、一番の問題は病院だなぁ・・
正直の所、私は自分で手一杯なんだ。
姉が少々鬱気味なので、土曜日はどこかに出かけたり、日曜日はお銭湯に出かけたり。できたら一人で眠っていたいと思うことも有るけれど、でも、できるうち、後悔しない様に・・と思ってつきあう。
叔母さんごめんなさい。
私は自分の生活で手一杯です。
叔母は、家の周りに来る野良猫に餌をあげるのが楽しみだと言う。
止めた方が良いとは言い出しかねた。
いつかは自分も通る道なのだが。
淋しくて不安になるのは「分離不安」というそうだ。
誰にでも有るよね。
私も両親を亡くした時、これでどうしても私が生きていなければいけない理由は無くなった・・と思った。
ちょっと生きる事が面倒になったわね。
でも、若かったし、そのことが生きる力となったようで、いつの間にか、なにか大切な物を探し始めた。
それが甥だったりチビ娘だったり。
だから、時々果物を贈ったりするけれど、突き詰めれば自分のためである。
最後までお読みいただき有難うございました。