第五幕の展開
小玉に不義の疑いが出る。
それにより後宮に閉じ込められる小玉。
今回は後宮内のお話がたっぷり。
小玉、不義の疑い発生
軍隊で多数の男性と接触する機会があるということで、皇后に不貞の疑い有りと問題になる。
これにより、後宮に閉じ込められ、軍を動かす事も自粛することになった小玉は、自分が皇后でいることの意味を疑い始める。
文林との一夜
そんな、鬱積を抱えているある夜、文林の宮へ出かけるが、留守の彼を待つうちに、お酒を少し飲もうと頼むと・・・
実はそれは媚薬が入れられていた。
その一夜で懐妊したかもしれない小玉。
疲れた文林を少しでも労わろうと、彼の宮まで出かけて世話をやく小玉は優しい。
その辺、とても良く似た、良い夫婦である。
懐妊したかもわからないのに、小玉にみかんを届ける文林も微笑ましい。
しかし、不運にも子供は流産する。
その子供が産まれていたら、小玉の足場を固めたろうに・・と嘆く文林を見て、小玉は心を閉ざしていく。
この男と始める。と決心したのが、突然終わる。
誠に微妙な文林と小玉の心のすれ違いである。
現実の生活も、こんな微妙なすれ違いが多いのだろうか・・。
後宮に新しい貴妃現る
後宮に新しい妃が入った。
紅貴妃、それは、なんと!!皇帝の寵愛を受けるためではなく、小玉の傍にいたいというだけで、後宮にまで来てしまった。
そして、ここでまた、小玉を巡る後宮の争いが始まる。
すべて、元に戻る
毒を盛られ、子供を流産した小玉は、文林に抱き始めていた愛情も捨て、全てが元に戻ったのだと思う。
でも、すべての時は過ぎてゆき、どの様な事も元には戻らない。
すべては変化していく・・、と、思うのだ。
この本は文調は軽くて、小玉の無造作によるすれ違いがコミカルに描かれているので、読むのは軽い。
でもね、人を愛するってどういうことなのかな。なんて事も考えさせられる。優しい言葉って大切だなとも考えさせられる。なかなか奥は深い・・
今回、これを書くために読み返しているのだが、書くより読みたい!!という気分が勝る。もう、筋はわかっているのだが。