嶽神伝の新作が出たので飛びついてしまった。
この本は信甲越の山の民が主人公なので、よく知っている地名人名が出てくる所が面白い。
それと、山の民。
土地に縛られずに渡って暮らす集団。
この所、縄文時代が1万年以上続いた事に驚いていた。
そして、長野県には山の中腹に集落が沢山有るのだ。
今は車で走ると、大した時間では無いけれど、道も無いような時代、こんな山中に、耕地も大してないのに、何でたべていたんだろうと首をかしげるような所がままある。
もしかしたら、山の民は縄文人達が狩りをしながら暮らしていた名残じゃないだろうか・・なんて想像しながら楽しんでいる。
まだ続くと著者は書いているけれど、取り敢えず12冊読み終えると、ちょっとボーとしてしまい、その世界から抜けきれない。
中でも、「嶽神」で、武田勝頼遺児若千代が、山の者・多十に助け出され、赤脚組棟梁の娘・蓮と山の民として生きていくのは、ちょっと感動的。
復讐も現世での栄華も捨て、穏やかに山の民として暮らしていく姿を想像する。
最後までお読みいただき有難うございました。