古い「暮らしの手帳」があったので、ふと手に取る。
「シスターのいちにち」というページがあった。
祈りと感謝と静けさに満ちた、修道院の一日が描かれていた。
それを読みながら、私は有る修道女のことを思い浮かべていた。
彼女は、1997年ネパールに渡る。
それは、貧しい家庭の自立と、幼児のケアの為に設立された保育園を運営する為であった。
滞在資格を得るために、大学院に入学し、学生と園長をこなしながら、約20年間幼児教育の基盤を作り、現地の修道会に保育園を託し帰国した。
その後もなお、ネパールの保育園の指導や支援、日本にいるネパール人の支援などをなさっている。
ネパール地震の時は、現地にも入られた。
日本へ帰国されたのは、70代になっておられた(?)と思うが、まだまだ頑張っておられる。
彼女は、本に書かれている穏やかで静かな生活ではないけれど、やはり自分の財産は何も持たず、神に祈る生活である。
毎日自分の欲望に振り回されている私は、フッと別の世界が有る事を知らされて、視界が開かれる気がする。