仕事は沢山有るのだが、全く働く気にならない。
「動いていないと気が休まらない」なんて働き者の人がいる一方、私のように根が生えてしまっている怠け者もいる。
職場にいる方が、何かと動けるのは、暖房が効いているせいだと思う。
コロナ禍で収入が減り、1部屋しか暖房ができないので、家族が居間に集まるという状況を「貧困」をテーマとした放送でやっていたが、目から鱗である。
何がって、1部屋暖房・冷房は我が家では当たり前だからだ。
だから家全体が寒い。
ある日、冬、近くの人の所へ行ったら、玄関と廊下にストーブが焚かれていた。
部屋の中でストーブを焚くということは有るけれど、玄関や廊下を暖房するという事など考えたことも無かったので、少々びっくりした。
時々、自分は貧乏なんだと思い知る。
まぁ、でも別にどうという事は無いけれど。
美味しい物は食べたいけれど、毎日フルコース食べたいわけじゃ無いし、シャネルのスーツも着たいけど、ユニクロの500円の投げ売りジーンズでも充分嬉しい。
安上がりな女である。
それで、居間のお炬燵に根を生やして読みふけった本が「鹿の王」
ダニから黒狼に伝染したウイルス(?)が山犬から人間に移り、多くの人間が死んでいく。
ちょっとコロナ禍を彷彿させる。
これがコロナ禍の何年も前に書かれたというのも驚異である。
そして、この続編「水底の橋」では、女性が生き生きと描かれている。
特に天才的な医術師ホッサルの助手である恋人ミラルは魅力的だ。
薬師としても一流の知識と経験を持ち、ホッサルと対等に仕事ができる。
しかし、二人には超えられない障壁として身分の差が有ったのだが、ミラルはそれを鮮やかに飛び越えて、さらに医術を習得する場へ飛び出ていく。
でも、ホッサルとの恋を諦めたのではない。
この様な、恋も仕事も全てを手に入れる女性は大好きだ。
諦めない、うじうじしない、努力する。
うん!私も努力しなくっちゃ!
最後までお読みいただき有難うございました。