外にお使いに出てきた。
初夏の安曇野。
緑も濃くなってきた。
爽やかな気候。暑くも寒くもなく、ちょっと風薫る5月だ。
北アルプスはまだ雪を残してくっきりと白い。
田圃は早苗がそよぐ、田の水に景色が一面に映っている。
桜は終わったけれど、躑躅やボタンがあちこちで咲いている。
オレンジ色のひなげしや青の矢車草が休耕田に咲き乱れ、イタリアのトスカーナってこんな感じだろうかと思う。
川沿いの道路ではあちこちで藤の花が紫に濃く垂れさがっている。
そろそろアカシアの花も咲き始めた。
山菜も出揃った。タラの芽、こしあぶら、山ウド、こごみ。天ぷらにすると絶品だ。
この時期だけの田舎のご馳走。
地物の野菜も出始めた。昨日食べたトマトは真っ赤なくせに、どっしり重くて、汁気がたっぷりな熟女だった。
アスパラも天ぷらにしたら柔らかくてねっとりしていた。
どれも毎年見慣れた世界。
毎年食べなれた味。
どこにでもある田舎の世界。
でも、すごく好き。
とても綺麗。
おいでになるなら今です。
あちこちにある温泉にでもゆっくり入って、早苗の上を流れている微風を味わってください。