1.嶽神伝(鬼哭)
嶽神伝シリーズの最新刊。山の民が主人公で、長野県の地名があれこれ出てくるのが新鮮。全く史実ではなく創作だそうだが、あったかもしれないと思わせる。諏訪の小夜姫(諏訪御寮人)が武田信玄の寵愛を受けるくだりがあり、なぜ、信玄が征服した諏訪氏の娘を側室にしたか。側室でなくて、凌辱して捨て置く事の方が普通なのに・・。その理由を主人公「無坂」が推測する。お館様は「恋をしている」。全編血なまぐさい権謀術数の物語なので、意外で新鮮だ。
2.赤めだか
立川談春の本。談志に弟子入りして談笑の靴を揃えてあげると怒られる。兄弟子が弟弟子の履物を揃えてどうするんだ・・・。玄関で誰の靴でも揃っていなければ揃える。それが常識と思っていたので、びっくり。この様に私にとっては常識と思っていた事を崩されるのは好きだ。