今年5月の全人代で、李首相は中国人の平均年収3万元、月収1000元以下の人が6億人いると明かした。
この数字で、思いがけず、中国の平均年収が低い事がわかった。
アウトバウンドの波を日本によせて、その人達がいなければ観光業が立ちいかないほどの衝撃を与え、さらに、各地の観光地で土地や建物を買い漁っている。
もう、とっくに中国は日本と同等程度の豊かさを、市民は享受しているのだと思っていた。
しかし、人口が多いので、その中のほんの一握りの豊かな富裕層と呼ばれる人達でさえ、日本の観光を左右する程のボリュームとなるのだ。
ボリューム、量的な大きさは、力となって襲い掛かる。
日本の平均年収は約400万円なので、これだけで見ると、圧倒的に日本の方が平均年収は高い。
しかし、今回のコロナ禍で、日本はマスクも消毒薬も医療用ガウン等の備品も調達できない貧しさが露見してしまった。
今回のマスクの不足は、とことん、政府の信頼を損なった。
何故なら、日本人にとって、マスクは日常的にそれほど特別な品物で無かったからかもしれない。
それこそ、50枚入りが100円ショップでも売られていた。
特殊技術、特殊素材を使った稀少医療品というわけではなかった。
それでも、少し待てば市場に出ると思っていた。
政府も来週からは何億枚・・等々発表していたが、なかなか市場には現れず、マスクの生産団体は、コロナが終息するまで、国内のマスクは供給不足が続くと公表していた。
結局の所、また中国からの輸入が始まり、アチコチでマスクは見られるようになったけれど、それは政府の計画的な供給によるものではない。
アベノマスクが漸く、国民の自宅に届けられる様になったけれど、時期を逸し、世間には布マスク、使い捨てマスクが溢れている。
これが、この国の実力である。
そう思うと、日本はマスクの8割を中国に依存していて、それを止められると困るのが目に見えているのに、中国は自国優先として、輸出を禁止し、その上、自国のコロナ禍が落ち着けば日本へマスクの輸出を再開するのでは無く、そのマスクを使って「マスク外交」に励む。
なかなかなものである。
中国は、一党集中なので、マスクを調達するとなると、強権発動で接収してしまう。
そんな意味では、日本の方が、対応が貧しかったとも言えるかもしれない。
だって、マスクの必要数とか、すぐに計算できるから、不足することなんてわかると思う。
それに、フェイスシールドだって、今は各社で作り始めているし、消毒剤もアルコール転用の物が出ている。
これらを、政府主導で生産委託すれば良いのに・・と、思うんだけど。
思いがけず、知ってしまった自国(日本)の実力。
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