天気が良くて、花粉が舞っているらしく、目が痛いし、頭がボーとする。
「亡国のイージス」を読み終わる。
自衛隊ものは、常日頃馴染みが無いので、ちょっと緊張する。
まったくファンタジーとかなら、別世界と思えるのだが、すぐそこにある危機という感覚である。
知らないからわからないが、存在としては有る。そんな危機である。
例えば、尖閣、例えばロシアとのスクランブル、北朝鮮のミサイル到来。
今回は、北朝鮮工作員と、息子を殺された護衛艦艦長による護衛艦シージャックと、その奪還の物語りである。
ちゃんちゃんバラバラの割に、人を殺すのは嫌だという。
主人公の如月行は、北朝鮮の工作員かと思えば、自衛隊の特殊部隊だったという。
目まぐるしく変わる場面設定が、想定を超えてハラハラさせる。
時々垣間見える、主人公如月行の冷徹な工作員の顔の裏にある人間味が魅力である。
それにも増して、先任伍長仙石が魅力的である。
途中、我慢が出来なくて終章を読んでしまう。
大丈夫だ、如月行も仙石も生き残れたんだ。と、確認して、また戦闘シーンに戻って読む。
戦闘シーンは、息もつかせぬという形容が当てはまる臨場感ある描写だ。
でも、息しているからね。大丈夫だよ。
終章は感動的である。
あんなに非道な組織が如月行に、自由を与える。
ちょっと、嘘でしょというハッピーエンドだが、そんな事を頭の隅に考えながらも、やはり結末は感動的だ。
どんな風に???
読んでみて下さい。
上巻を買ったのが5月20日。上下巻で、ほぼ10日楽しませてもらった。
最後までお読みいただきありがとうございました。