華寿過ぎて・・・これからの準備

華寿(70歳)を過ぎた独身女性、子供の無い不安、生活苦、節約、貯蓄など、時々生活の楽しみも書いています。

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久しぶりに胸に響いた物語「ウズタマ」。その誰もが、もしかしたら自分であっても不思議じゃない。

3歳の周作とその父、幼い周作の面倒を見た村瀬、周作の母。どこにでも有りそうな家族を巡る、ある物語。誰も悪人じゃないのに・・・

面白かった本は他にも有りましたよ。でも、その面白さって「ああ面白かった!」と表現すれば終わりそうなんです。この「ウズタマ」は、その面白さを解説したくなるくらい、胸にちょっとジンと来ちゃったのです。今、私が淋しさを感じているからかもしれない。

 

 1.周作の母

 2.皆瀬(周作を可愛がってくれたホームヘルパー

 3.周作の父

 4.周作と紫織

 5.「ウズタマ」の秘密

 

1.周作の母

 

言葉の遅い周作を案じて育児ノイローゼとなる。

両親の介護の為、周作と夫を残して実家へ帰るものの、時々帰宅する。やはり夫と周作が気になるのだろう。

有る時、突然帰宅してみると、夫と周作と村瀬が幸せそうに暮らしている姿に逆上し、包丁を取って夫と揉み合う内に転倒し死ぬ。

 

初めての子供が発育が遅いのではと悩む母親に、仕事が忙しいと相談にのってくれない夫。

泣き止まない息子、野菜を食べない息子にヒステリーを起こし手をあげる母親。

こんなに私は一生懸命なのに、息子と夫は、なぜ他人と幸せそうに笑って暮らしているのだ??

そこにいるのはあんた(村瀬)じゃない!!出ていけ!!

 

これは、もしかしたら私の姿だ。

 

こんな場面に遭遇した時、私はいつも瞬間冷凍してしまう。

どうしたら良かったのかもわからない。

ただただ固まる。

 

どこかで何かが、ボタンの位置が、時間が・・ちょっと違っていたら、違った人生が有ったかもしれない。

子供の愚痴をこぼす周作に、「あんただって、相当に育てにくい子供だったわよ」と苦笑するおばあちゃんになっていたかもしれない母親だ。

そして「あんたのお父さんは、まったく役立たずだったわ」なんて愚痴もちょっと言ったかもしれない。

 

ほんのちょっとの偶然が人生を分けて、取り返しがつかない。

可愛そうな母親。

愚かで、切羽詰まっていて、いつも必死で嫉妬深い。

ひたすらに哀れで愛おしい。

 

明日は周作の面倒を見てくれた、皆瀬について書きたいと思います。

 

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チビ娘から土曜日に送った「パン食べちゃた」とLINEが届く。何か欲しいらしい。メロンを頼んであるが、まだ発送になっていないらしくて、「メロンが届かないよう」とスヌーピーが泣いている。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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