世の中には、物凄い十代がいるものだ。
子供の心理をよく書いていると思ったら、その通りである、作者は14歳である。
主人公の花ちゃんは花実という。
お母さんが、死んで花実が咲くものか・・という言葉から名付けたシングルマザーの一人娘である。
花ちゃんはお父さんを知らない。
けれど、萎れたところがなく、イキイキと生きている。
ちょっと冷めた視線も変に気取らず子供らしい。
5分に1回、ワハハと一人笑う。
audiobookで昨晩聴きながら寝たが、途中を眠ってしまったので、通勤時に再度聴いているのだが、仕事に出るのが嫌で、このまま車を走らせていたいくらいだ。
ちょっとね、花ちゃんのお母さんが、同級生の男の子に言う言葉、死にたいほど苦しい時はご飯を食べろ(??)とか、その食事の分だけ生きろとか行っているのだが、作者が14歳の少女だと思うと、その年齢で、そんなに達観しても良いのかなと心配する。
でも、この所、生きているのに少々退屈している私は、とりあえず、食事をしろ、その分だけ、とりあえず生きろという言葉にちょっと励まされる。
(私に関して言えば、多分、夜眠れないのと、睡眠薬を飲み始めたのが厭世観の理由だと思っている)
花ちゃんのお母さんも、なかなか豪傑。
こんな人、好きだな。