昔から葬式に揉め事はつきものだ。
席順とか、料理、お返しもろもろが、お酒が入るので鬱憤が出るらしい。
御多分に漏れず、まだ叔父の命の火が消えない内から、ぶすぶすと煙が上がりだしている。
その火種の一つは私。
病人を一人で寝かしている。付き添いがいない。
叔母の意向では葬式は家族葬で行いたいとのこと。
散々義理を振りまいたのだから、普通のお葬式で送ってあげれば良いのに・・
叔母がいるのに、喪主を甥に頼んだとのこと。
たかが10人+αの人なのに挨拶くらい叔母がやれば良いのに・・。
叔父たちは子供がいないし、叔母だって80歳を迎えた。
まぁ、自分の体だけでも大変だろう。それはわかる。
叔父が倒れて入院したのが、一昨日の朝5時。
電話がきたのが、その日の夜9時だった。
その時には、叔父の命は今日明日もわからないと言っていた。
だったら病人に付き添わなくて良いのかと思ったけれど、叔母曰く、付いていてもわからない。とのことで、叔母は自宅に帰っていた。
そして、次の日も病院には現れなかった。
良いのかなぁ・・病院についていなくても・・・
叔母の心配は、もう葬式に飛んでいる。
家族葬にする意向だけれど、何人で来てくれるか聞いてくれという。
だって、まだ生きているのに・・
それより病人に付き添う方が先じゃないのかなぁ・・
そんなに長くない命なのにな・・
ただ一人で暗い病室に意識も無く横たわっているのか・・