金曜日の夕方、明日はお休み嬉しいなと本屋に寄る。
実は欲しいボールペンがあったのだ。
たまたま買ったボールペンが非常に気に入って、できたら替え芯が欲しいと思って寄った。
残念ながら替え芯は売っていなかったが、予備にもう1本求めてしまった。
それで、とてもウキウキしながら、文庫を見ていると、
見つけた!!
嬉しい!!
土日にゆっくり読める!!
何がおきるんだろう・・。
え・え、どうなるの・・・、と心が躍る。
この本はライトノーベルという部類になるか。
60過ぎのおばぁさんが熱弁をふるうのは、ちょっと恥ずかしい気もするが、面白い物は面白い。
簡単なあらすじは、不出世の軍人と誉の高い小玉が、かつての相棒で現皇帝文林の願いで皇后となる。
文林は内外に敵が多く、その彼を助けるため軍を動かせる立場を得るために、後宮に入り、皇后となるのだが、彼らのお互いへの気持ちがちょっとずれていることから色々の事件が発展する。
女の子、特に白馬の王子を夢見ない女の子に読んでほしい。
強い女(小玉)とはどういうものなのか・・・。
もちろん自立できる力がある。彼女は軍人として出世して将軍位まで登りつめる。これは庶民が望みえる最高位だ。
戦略の天才で、実力を認めるおじ様達の将軍からも可愛がられている。苦労をいとわず、仕事で苛められ、地方に飛ばされても嬉々として仕事に励む。
夫(皇帝文林)の危機とみれば、彼と子供を背負い逃亡して養っていこうと計画する(そんなことにはならなかったけど)
要するに、守られる女じゃなくて、守る女が立ち位置だ。
彼女をめぐる愛情関係は
文林は小玉に対し、母、姉、妹、妻、友人、そしてそれらを超える全方位の執着を持っている。
実は彼のすべての行動は小玉に以来していそうだ。
そして、小玉が文林に対して抱いている気持ちは、ほとんど愛情だ。
しかし、1点、男としては自分だけのものにならない相手に対し冷めている。
そして、皇帝という位置は小玉だけの男とはなれない。
なので、二人は男女の関係にはなれず、文林も愛しているが故に小玉に無理強いもできずにいる。
このイライラした関係がいつ調和を破るのか・・それもこの本の未知数の魅力だ。
しかし、皇帝というこの国の1番の男性から熱愛されても、「他人と分け合うような男は趣味じゃない」と一顧だにしない潔さ。
つくづく惚れ惚れしてしまう。
そんな小玉が今回は迷う。後悔する。
弱い小玉が書かれていて、ますます魅力を放つ。
最終部では、親友を亡くした小玉を文林が慰める。
ここまでお互いを大切にしているのに・・・、なぜ男女の仲になれない・・・。
すごくわかるような・・、わからないような・・。
2日半、この本ばかり読んでいた。
1回目はストーリーの展開を知りたくて。
2回目は気になった所の確認。
3,4回目は前後を思い出し、しみじみと読む。
至福の3日間だった。